JUnitの基礎の基礎:JUnitで簡単なテストプログラムを作成

ソフトウェア開発の現場では、コードが正しく動作するかを検証する仕組みが不可欠です。

その中でもJavaにおける代表的なテストフレームワークがJUnitです。

本記事ではJUnitの「基礎の基礎」として、開発初心者でも理解しやすいシンプルなテストプログラムの作成方法を解説します。

特に「まず書いて動かしてみたい」という方に向けて、最小構成での理解を目指します。


1.JUnitとは何か?

JUnitはJava用のユニットテスト(単体テスト)フレームワークです。
目的は、ある関数やクラスが「意図した通りに動作するか」を自動で確認することにあります。

JUnitを使うことで、以下のような効果が得られます。

  • コードの品質が安定する

  • 修正やリファクタリングの影響を確認しやすくなる

  • プロジェクト内の共通理解が高まる

JUnitはJUnit 4とJUnit 5(正式にはJupiter)がありますが、ここでは広く使われているJUnit 5を前提に説明します。

2.最小のテストコードを書いてみる

JUnitを使った最小構成のテストは、たったこれだけです。

import org.junit.jupiter.api.Test;
import static org.junit.jupiter.api.Assertions.assertEquals;

public class HelloTest {

@Test
void testSayHello() {
String expected = “Hello, World!”;
String actual = sayHello();
assertEquals(expected, actual);
}

String sayHello() {
return “Hello, World!”;
}
}

ポイントは以下の通りです。

  • @Test アノテーションが付いたメソッドがテスト対象

  • assertEquals で「期待値」と「実際の値」を比較

  • テスト対象のメソッドはこのクラス内にあっても問題なし(最初はそれで十分)

このコードを実行すると、期待値と実際の値が一致すればテストは「成功」、一致しなければ「失敗」となります。


3.実行環境の整え方

JUnitを使うには、開発環境にJUnitライブラリを追加する必要があります。

ここではMavenを使ったプロジェクトを例に説明します。

<!– pom.xml の dependencies に以下を追加 –>
<dependency>
<groupId>org.junit.jupiter</groupId>
<artifactId>junit-jupiter</artifactId>
<version>5.10.0</version>
<scope>test</scope>
</dependency>

次にIDE(例:IntelliJやEclipse)でテストを実行するには、次のような手順を踏みます。

  • テストクラスを右クリックして「Run」または「テストを実行」

  • 結果は「成功」「失敗」としてIDEの下部に表示される

  • 失敗した場合は、どのアサーションが通らなかったかがログに表示される

MavenやGradleを使っている場合は、mvn testgradle test でコマンドラインからも実行可能です。


まとめ

JUnitは「何かを試したらすぐ結果がわかる」仕組みとして、Java開発では欠かせない存在です。

本記事で紹介した内容は最小限の導入例ですが、これだけでも十分に価値があります。

小さなテストを繰り返すことで、コードへの信頼性が高まり、修正や追加も安心して行えるようになります。

まずは、手を動かしてシンプルなテストを一つ書いてみましょう。それがJUnitの第一歩です。

初めてのJUnit(基礎的な使い方)(note)


SNOWさんの思い

いま自分が仕事で必要な知識を、何の前触れもなくブログにしてしまう企画。

テスト駆動開発というのが一時期流行って、今でもやっているところはたくさんあると思います。

自分もそのつもりでいるのですが、テストを先に作るところとプログラムを作りながらテストを作るところと、最後に作るところみたいに、会社さんによってまちまちです。

なので、どれでも対応できるSEさんでありたいものです。