F1イタリアGP2025 – コースの特徴から読み解く荒れる?荒れない?予想


夏の終わりを告げるモンツァの空気は、他のサーキットとは一線を画します。

松林を抜けて轟音が響くストレートに、観客の声援が重なる瞬間。

そこにはイタリアの情熱、ティフォシの赤い海が広がります。

「荒れるのか、堅く決まるのか」──毎年議論になるのがこのイタリアGPです。

1. モンツァのコース特徴からわかること

モンツァは「スピードの殿堂」と呼ばれるだけあり、平均時速250km/hを超える高速サーキットです。

ストレート区間が全長の70%以上を占め、低ダウンフォースのセットアップが必須。

トップスピードは370km/hに迫り、シーズン中でも最速の計測値が出やすい舞台です。

ただし、速さだけでは勝てません。

シケインをいかに正確に抜けるか、そしてブレーキングの安定性がカギを握ります。

特に第1シケイン「レティフィロ」での混乱は毎年恒例とも言え、ここで順位が大きく入れ替わることもしばしば。

この特性が「波乱要素」と「順当な決着」の両方を生む理由になっています。


2. 歴史が示す荒れるレースの条件

過去10年を振り返ると、イタリアGPは実に対照的な結果を見せています。

2020年にはガスリーがアルファタウリで大金星を挙げ、90年代以来の“番狂わせ”として語り継がれました。

一方で、フェラーリやメルセデス、レッドブルといったビッグチームが順当に勝利した年も多い。

荒れる条件を整理すると、

  • セーフティカーが複数回入る展開
  • ピットストップ戦略が狂うアクシデント
  • 天候によるグリップ変化

これらが重なると、中団チームにも勝機が生まれます。

つまり、コース自体が荒れる舞台というより、「外乱」が起きやすいからこそドラマが生まれるのです。


出典:DAZN Japan