夜の雨音を聞きながら、そっと耳元で語りかけてくるような声。
それが Gracie Abrams 、ロサンゼルス出身の彼女は、繊細な感情をまっすぐに歌に変える存在。
2024年のアルバムで示したのは、心の内をさらに開いていく勇気でした。
この記事では、最新作の魅力と彼女の歩みを、数字やデータも交えて見ていきます
1.最新アルバム『The Secret of Us』が描いた進化
Gracie Abrams の2作目となるアルバム『The Secret of Us』は、2024年6月21日にリリースされました。
Aaron Dessner や Audrey Hobert らとの共同制作で、以前より広がりのあるサウンドを聴かせています。
印象的なのは、フォークやカントリーの要素を取り込みつつ、ベッドルーム・ポップらしい親密さを失わなかったこと。
先行シングル「Risk」や、ファン待望だった「Close to You」が大きな話題となり、特に後者はSNSでの支持も厚く広がりました。
さらに Taylor Swift を迎えた「Us.」は、彼女の音楽がより成熟した姿を示す象徴的な曲、チャートでも結果を残しました。
全米ビルボード200で初登場2位、イギリスやオーストラリアでは1位を獲得。
日本では2025年3月にデラックス盤が発売され、ボーナストラックや対訳付きでファンを喜ばせています。
2.ベッドルーム・ポップとしての魅力
Gracie Abrams の音楽はよく「ベッドルーム・ポップ」と呼ばれます。
それは、彼女の歌がとにかく近くに感じられるから。
小さな声で自分に話しかけられているような歌詞、ギターやピアノを中心にしたシンプルで温かい伴奏。
そして録音の質感までが、部屋の中で一緒に過ごしているような親密さを生み出しています。
ただ最新作では、その親密さのままに“広がり”を見せています。
静かな始まりから少しずつ膨らむサウンド、力強いリズムやシンセの導入。
「I Love You, I’m Sorry」などは、個人的な告白でありながら、普遍的な揺れを抱えた歌になっていると感じました。
あなたも初めて聴いたとき、まるで自分の気持ちを代弁してくれるような不思議な安心感を覚えませんでしたか?