3.量子ビットは万能? 実はかなり“気まぐれ”です
そんな夢のような量子ビットですが、実用化にはいくつもの壁があります。
最大の問題は「不安定さ(デコヒーレンス)」。
量子状態はとても壊れやすく、少しの熱や振動、電磁波ですぐに情報が消えてしまうんです。
そのため、量子コンピュータは超低温(-270℃近く)で動かし、ノイズを極限まで減らす必要があります。
また、量子ゲート(量子演算回路)の制御も難しく、実際のエラー率はまだ高め。
そのため、多くの企業は「誤り訂正」の技術や、耐ノイズ性の高いアーキテクチャを研究しています。
2025年現在、IBMやGoogle、そして日本のQunaSysやNTTもこの分野で競争を繰り広げています。
量子ビットの数を「物理的なもの」と「論理的なもの」に分けるなど、今はまだ“発展途上”のテクノロジー。
でも、その可能性は確実に世界の産業構造を変えるだけのインパクトを秘めています。
出典:ブレオの理系トリビア
まとめ
量子ビットは、「0か1」ではなく「0と1の両方」という、これまでの常識をひっくり返す発想から生まれました。
その裏にあるのは「重ね合わせ」「干渉」「もつれ」といった量子力学の世界。
ふつうのビットでは太刀打ちできないような問題も、量子なら“確率で”片付けられるかもしれません。
ただし、実用化まではもう少し時間がかかりそうです。
今後の進化を見守りながら、興味のある人はQiskitなどで実際にコードを書いてみるのもおすすめです。
量子の世界を知ることで、「情報」とは何か、「計算」とは何かが、まったく違って見えてくるはずです。
今後の運営の参考にさせていただきまする。