ジムに響くボールの音、汗ばむ空気、張りつめた視線。
ラスベガスのサマーリーグは、若手にとって夢をつかむ舞台だ。
その一角に、日本からやってきた小柄な司令塔が立っていた。
河村勇輝は今シーズン、ブルズのトレーニングキャンプロスター入りを決めた。
河村勇輝の現在地 – 数字が物語る実力
まずは客観的なデータから。
- 身長/体重:5フィート8インチ(約173cm)、159ポンド(約72kg)
- NBA(2024-25シーズン):22試合出場、平均4.2分、1.6得点、0.5リバウンド、0.9アシスト、FG36.7%、3P30.4%
- Gリーグ(Memphis Hustle):平均31分、12.4得点、7.8アシスト、2.7リバウンド、1.1スティール
- サマーリーグ:Jazz戦で20得点・10アシスト・4リバウンド・2スティール(27分出場、FG6/11、3P6/9)
NBAでの数字は控えめだが、Gリーグでは確かな実績を積み、サマーリーグでは一気に存在感を示した。
日本時代にはBリーグでMVPやアシスト王を獲得し、その能力はすでに証明済みだ。
ブルズとの接点:サマーリーグからキャンプへ
実戦でのアピール
2025年夏、ブルズのサマーリーグロスターに選出。
Jazz戦で20点10アシストと爆発し、公式サイトも「パッシングクリニック」と称賛した。
他の試合でも安定した司令塔ぶりを発揮し、評価を大きく高めた。
ロスターの中での立ち位置
- ブルズの2025-26ロスターには、2Way契約で登録されている。
- サマーリーグではMatas Buzelis、Wooga Poplarらと並び、同世代の中でも注目度が高い。
- 英語や文化への適応努力も続けており、チームへの溶け込みに意欲的。
- 組織内では「快適」と語り、居場所をつかみつつある。
強みと課題
パスセンスと外角シュート
- コートビジョンの広さと的確なパスワーク。
- サマーリーグでの3P成功率の高さ(Jazz戦で6/9)。
- 守備ではハッスルを惜しまない姿勢。
小柄ながらも“使えるバックアップガード”として、ベンチから試合を落ち着かせる役割が期待される。
サイズと継続性
- NBAレベルでは173cmというサイズがハンデ。
- 接触の激しい場面でのフィジカル差。
- サマーリーグでの爆発をシーズン中も継続できるか。
- ガード陣の層が厚いブルズで居場所をつかめるか。
出典:NBA