賃貸は、建物を所有者から借りて住む形式です。
契約期間が終わると更新するか引っ越すかを選べる、自由度の高さが特徴です。
一方、分譲はマンションや戸建てを購入し、自分の資産として所有する住まいです。
リフォームや売却など、自由な管理ができるのが魅力です。
賃貸のメリットとデメリット
メリット
- ライフスタイルの変化に応じて引っ越しがしやすいです。
- 修繕や設備の故障に関しては、多くの場合オーナーが負担します。
- 初期費用が抑えられるため、気軽に住み替えが可能です。
デメリット
- 家賃を払い続ける必要があり、資産にはなりません。
- 自由なリフォームやカスタマイズが難しいです。
- 長期的に見ると、支出が積み重なりやすくなります。
分譲のメリットとデメリット
メリット
- 不動産として所有でき、将来の資産になります。
- リフォームや設備変更など、自分好みに整えることができます。
- 長期間住む場合、支払いが資産形成につながります。
デメリット
- 頭金・諸費用・税金など初期費用が高めです。
- 固定資産税や修繕積立金など維持費がかかります。
- 売却しづらい地域では、流動性リスクがあります。
最新データで見る「賃貸 vs 分譲」動向
分譲価格の上昇
首都圏の新築分譲マンションの平均価格は、2013年の約4,900万円から2023年には約8,100万円に上昇しています。
土地の価格上昇や建築コスト増加が主な要因とされています。
一方で、供給戸数はこの10年間で半分程度に減少、“欲しくても買えない”人が増えている状況です。
賃貸市場の動き
東京都では2018年から2023年にかけて、賃貸住宅戸数が約24.6万戸増加しました。
空室率も14.8%から15.1%へと微増しており、供給過多の兆しが見られます。
コロナ禍以降、都心部では転勤・在宅勤務の影響もあり、住まい選びが多様化しています。
所有率の変化
総務省の調査によると、日本全体の持ち家率はおよそ60%で大きな変化はありません。
ただし、東京23区では賃貸の割合が高く、地方ほど持ち家志向が強い傾向があります。
ライフスタイル別に見るおすすめの住まい
賃貸が向いている方
- 転勤や出張が多く、拠点を固定しづらい方
- 初期費用を抑えたい方
- 住まいに飽きやすく、気軽に環境を変えたい方
- 設備修繕などの負担を避けたい方
分譲が向いている方
- 長期的に同じ場所で暮らしたい方
- 自分好みに家をカスタマイズしたい方
- 将来の資産形成を考えている方
- 家族で安定した暮らしを重視する方
出典:不動産Gメン滝島