夕暮れの国立競技場に、赤いジャージが整列します。
空気を震わせるような応援の声と、キックオフの笛。
その瞬間、ラグビー日本代表の2025年シーズン後半戦が始まります。
国内戦での熱戦、そして欧州ツアーへ――チームは新たな挑戦のステージへと進みます。
国内での試練と歓喜「リポビタンDチャレンジカップ2025」
リポビタンDチャレンジカップは、海外の強豪国を日本に招いて行うテストマッチシリーズです。
ファンとの距離が近く、毎年熱気に包まれる人気イベントとなっています。
2025年の主な対戦カードは以下の通りです。
- 7月5日(土):日本代表 vs ウェールズ代表(ミクニワールドスタジアム北九州)
- 7月12日(土):日本代表 vs ウェールズ代表(ノエビアスタジアム神戸)
- 10月25日(土):日本代表 vs オーストラリア代表(国立競技場・14:50キックオフ)
このオーストラリア戦は特に注目度が高く、国立競技場で行われる一戦として大きな話題を集めています。
また、試合当日には「親子ラグビーチャレンジ」などの体験型イベントも開催され、家族連れでも楽しめる工夫がなされています。
試合前後のファンイベントも東京・大阪で企画されており、スタジアムの外でも盛り上がりが広がっています。
国内でのチャレンジカップは、若手選手の起用や連携確認の場でもあります。
代表メンバーの新陳代謝が進む中で、チームとしての完成度を高める重要な機会になっています。
欧州遠征の真価が問われる「リポビタンDツアー2025」
国内戦の後、日本代表は11月から欧州遠征「リポビタンDツアー2025」に臨みます。
世界の強豪と連戦するこのツアーは、まさに真の実力が試される場です。
予定されている試合は以下の通りです。
- 11月1日(土):日本代表 vs 南アフリカ代表(ウェンブリー・スタジアム)
- 11月8日(土):日本代表 vs アイルランド代表(アビバ・スタジアム/日本時間21:40)
- 11月15日(土):日本代表 vs ウェールズ代表(プリンシパリティ・スタジアム/日本時間翌2:40)
- 11月22日(土):日本代表 vs ジョージア代表(ミヘイル・メスヒ・スタジアム/日本時間21:00)
エディー・ジョーンズ監督はこのツアーを「2025年を締めくくる総仕上げ」と位置づけています。
特にアイルランド戦については、「安定感と構築力を兼ね備えた世界最高クラスのチーム」として、挑戦的な姿勢を明言しています。
過去の戦績を見ると、アイルランドとの対戦成績は12戦して1勝11敗。
数字だけ見れば厳しいものの、どの試合も内容は接戦が増えており、確実に成長を感じさせます。
試合の見どころ
シリーズ全体を通じて注目すべきポイントを挙げると、次のようになります。
- 国内戦での完成度:オーストラリアやウェールズといった強豪相手に、どれだけ自分たちの戦術を貫けるか。
- 欧州遠征での対応力:アイルランド・ウェールズ戦でのセットプレーと守備の安定性に注目です。
- 若手選手の起用:デビュー組や経験の浅い選手がどれだけチームに馴染めるか。
- スクラム・モールでの勝負:フィジカルの強い相手に対して、粘り強く対抗できるかどうか。
- 終盤での修正力と精神力:タフな時間帯をどう乗り切るか。チームの成熟度が問われます。
このように、戦術面とメンタル面の両方で日本代表の成長が見える試合になりそうです。
出典:J SPORTS ラグビー【公式】