夜の帰り道、イヤホンから流れる柔らかなメロディに思わず足が止まる。
その音はどこか懐かしく、でも新しく、心にすっと染み込んでくる。
国境も言葉も越えて、今の感覚をそのまま形にしたような音楽。
そんな世界観を届けているのが、タイ出身のインディーポップミュージシャン pami です。
1.pamiの歩んできた道
pamiの本名は Pamiga Sooksawee。
タイ・プーケット生まれで、中国での生活経験も持っています。
過去にはインディーポップデュオ「S!S」でボーカルを務めた経歴があり、ソロに転じてからは世界中のリスナーを惹きつけています。
彼女が本格的に楽曲制作へ注力するようになったのは2020年のコロナ禍。
その期間をきっかけに、自らプロデュースや作曲にも取り組むようになり、活動の幅を大きく広げました。
2024年にはEP『Puffette』をリリース。
以降はシングル「candydate」「pity dirty」「pluto」などを発表し、Spotifyでのリスナー数を着実に伸ばしています。
2.音楽スタイルと世界観
pamiのサウンドは「インディーポップ」の枠を超え、ベッドルームポップやドリームポップの要素が強く感じられます。
透明感のあるボーカルと浮遊感あるサウンドは、聴く人にチルでメランコリックな情景を思い起こさせます。
代表曲「kiss me blue」や「candydate」では、淡い感情を掬い取るような歌声が特徴的。
一方で「pity dirty」や「pluto」では、より深い感情の揺れや内面の葛藤を表現しています。
また、タイの人気デュオ LUSS とのコラボ曲「ห้ามใจไม่ไหว (Heartbeat)」では、母語のタイ語で歌い、多様な表現力を示しています。
言語に縛られず、シーンごとに最適な音を選ぶスタイルが、彼女の音楽を唯一無二のものにしています。
出典:pami