ディスプレイの角度も大事 – デスクワークやオンラインゲームでも姿勢を良くする

SNOW

2025-11-07

画面の位置を調整するのはよく言われることですが、実は「角度」もとても大切です。

たとえば、画面が少し見下ろす位置にあっても角度が水平または下向きだと、無意識のうちに「下から覗き込む」ような姿勢になってしまいます。

逆に、画面の角度をやや上向きにすることで「上から覗き込もう」とする動きが自然に生まれ、背筋を伸ばした姿勢を保ちやすくなります。

ここでは、最新の研究や実体験をもとに、画面の角度が姿勢に与える影響と、その実践ポイントを整理していきます。

なぜ画面角度が姿勢に影響するのか

モニター角度と首・肩・背中の負担

ノートパソコンの使用環境を比較した研究では、画面をやや後ろ向き(およそ130°)に傾けたとき、首や肩の不快感が少なかったという結果が出ています。

また、2024年の報告によると、モニターの高さや角度を定期的に変化させる「動的な設置」の方が、背中を丸めた姿勢になりにくいこともわかっています。

このように、角度や高さの調整は筋肉や関節への負担を軽減し、姿勢の安定にもつながると考えられています。

視線角度と「覗き込み」動作の関係

画面が目線より少し低く、角度が水平または下向きだと、文字を見やすくしようとして頭を前に出す姿勢になります。

一方で、画面をやや上向きに傾けると、自然と「上から覗く」ような動きになり、背中が丸まりにくくなります。

目線の高さは水平線から少し下向き(約15度)程度が最も快適とされており、この角度を基準に傾斜を組み合わせることで、より自然な姿勢が保ちやすくなります。


デスクワーク・ゲーム環境における実践ポイント

モニター傾斜(チルト)の設定

  • モニターを少し上向き(後方に傾ける)にしてみてください。
  • 角度を130°前後にすると、首や肩の負担が軽くなる傾向があります。
  • 高さだけでなく、モニター台やスタンドで傾きを微調整できる環境を整えるのが理想的です。

目線・画面位置・距離の組み合わせ

  • 画面の中心は目線より少し下にくるように設定します。
  • 目線から下向き約15度の角度が快適とされています。
  • 画面までの距離は腕を軽く伸ばしたくらい(およそ40~75cm)が目安です。
  • これらに加えて、画面をやや上向きにすることで姿勢がより安定します。

オンラインゲームの場合

  • 長時間のプレイでは集中しすぎて前傾姿勢になりがちです。
  • 高さや角度を細かく調整できるゲーミングモニターを活用しましょう。
  • 覗き込みを防ぐ角度設定を意識することで、首や肩の疲労を軽減できます。

よくある疑問とその整理

「水平が一番良いのでは?」という考え方

水平な画面は一見自然ですが、首を前に倒す姿勢になりやすく、疲れやすいことがあります。
研究でも、少し上に傾けた方が快適であることが確認されています。

「上向きすぎると疲れない?」という心配

目線より上に画面があると、逆に目や首に負担がかかります。
あくまで「やや上向き」程度がポイントで、目線より少し下に画面上部が来る位置が理想です。

複数モニターを使う場合

メイン画面だけでなく、サブモニターの角度や位置も意識しましょう。
左右の画面をやや内側に向けることで、首をひねる動作を減らすことができます。


出典:Konnichiwa, Nihon