プログラマーに向いている人の条件は、ここ数年で大きく変わってきました。
かつて重視されていた「コードを書く速さ」だけでは、評価されにくくなっています。
AIの普及によって、仕事の進め方そのものが変わったからです。
この記事では、AI時代に求められるプログラマーの適性を、データと実感を交えて解説します。
Contents
昔のプログラマーに向いている人の特徴
一昔前のプログラマー像は、かなりはっきりしていました。
コードを書く量とスピードが、評価の中心だった時代です。
技術力重視の時代背景
2000年代〜2010年代前半は、手書きコードが主流でした。
フレームワークや自動生成ツールも、今ほど成熟していませんでした。
そのため、アルゴリズム力や言語仕様の暗記が重要視されていました。
・一日中コードを書いても苦にならない
・バグを力技で潰せる集中力
・新しい言語を短期間で覚えられる記憶力
数値で見る当時の評価軸
国内求人の多くは「◯年以上の実務経験」を条件にしていました。
GitHubが一般化する前で、成果物の可視化も限定的でした。
結果として、年数と作業量がスキルの代理指標になっていました。
AI時代に起きた大きな変化
現在は、状況がかなり違います。
AIがコードを書くこと自体は、珍しくなくなりました。
コーディングの自動化が進んだ現実
OpenAIのChatGPTや、GitHub Copilotの登場で、生産性は大きく変わりました。
2024年時点の海外調査では、開発者の70%以上がAI補助を使っているとされています。
単純なCRUD処理や定型コードは、数秒で生成できます。
仕事の重心が移動した
コードを書く時間は減り、考える時間が増えました。
要件整理やレビュー、設計判断の比重が高まっています。
「何を書くか」より「何を作るか」が問われる流れです。
AI時代のプログラマーに向いている人の特徴
では、今向いているのはどんな人でしょうか。
昔とは少し違う軸が見えてきます。
問題を言語化できる人
AIは指示が曖昧だと、精度が落ちます。
そのため、要件を言葉で整理できる力が重要です。
プログラミング以前に、思考の整理力が問われます。
全体像を意識できる人
部分最適ではなく、全体最適を考える視点が必要です。
AIが書いたコードを、システムとして成立させる役割です。
アーキテクチャ思考が評価されやすくなっています。
・仕様を噛み砕いて説明できる
・人の書いたコードを読むのが苦でない
・改善点を冷静に指摘できる
出典:アルパカプログラミング