薬剤師が「薬を揃える」仕事から「人を支える」仕事へシフトした歴史は、現代のエンジニアにとって最高の教訓です。
AIがコードを書く時代、エンジニアに求められるのは「自分がいなくても回る仕組み」を作る高い視座かもしれません。
本記事では、あえて手柄を譲ることで信頼を勝ち取る、逆転の発想による生存戦略を具体的なデータと共に解説します。
最新の業界動向を紐解きながら、これからのエンジニアが目指すべき「真の価値」を一緒に探っていきましょう。
薬剤師の「対物から対人へ」という劇的な転換
かつての薬剤師は、処方箋通りに正確に薬を調剤する「対物業務」が仕事の8割以上を占めていました。
しかし、2015年に厚生労働省が「患者のための薬局ビジョン」を打ち出し、流れは一気に変わったんです。
現在では調剤ロボットの普及が進み、人間は患者との対話や地域医療との連携という「対人業務」へシフトしています。
実はこれ、AIにコードを書かせ始めた現代のソフトウェアエンジニアと、全く同じ構造なんですよね。
単純な「作業」は機械に任せ、人間はより高度な「意思決定」や「コミュニケーション」に価値を見出す時代が来ています。
市場価値も「コード量」から「設計力」へ
統計データによると、生成AIを導入した開発現場では、コーディング作業の効率が最大で約50%向上したという報告もあります。
これは裏を返せば、単にコードを書くだけの能力は、かつての半分以下の価値になりつつあるということです。
薬剤師が「ただ薬を渡す人」から「健康のコンサルタント」に進化したように、エンジニアも変革が求められています。
これからは、ビジネスの課題をどう技術で解決するかという「設計図」を描く力が、最も重要なスキルになります。
キーボードを叩く指先よりも、論理を組み立てる思考と、それを他者に伝える言葉の価値が上がっているのです。
最高の資料を作る逆転戦略
ここで提案したいのが、「他人がそのまま自分の成果として発表できるほど、完璧な資料を作る」という戦略です。
「自分にしか分からないコード」で属人化を狙うのは、これからの時代、むしろリスクでしかありません。
上司やクライアントが、その資料を読んで「自分が考えたかのように」説明できるレベルまで言語化・図解するのです。
一見すると損をしているようですが、実はこれこそが組織内での「最強の信頼」を構築する近道になります。
「この人が作った資料があればプロジェクトが必ず成功する」という評価は、技術トレンドに左右されない不変の価値になります。
出典:病院薬剤師 田浦 マインド