カナダの夜空のように透き通る音が耳に届きます。
その響きは懐かしくも新しく、心の奥に小さな灯をともすようです。
街のざわめきをすっと消してくれるような音楽。
彼女らの楽曲は、日常の何気ない時間に彩りを与えてくれます。
1. Alvvaysというバンドの背景
Alvvaysは2011年にカナダ・トロントで結成されました。
ボーカルのモリー・ランキンを中心に、ギターやシンセが重なり合う透明感のある音が特徴です。
デビューアルバム『Alvvays』(2014)は、インディーシーンで一気に注目を集めました。
特に「Archie, Marry Me」は恋愛の切なさとユーモアを織り交ぜた名曲として多くのファンをつかみました。
2ndアルバム『Antisocialites』(2017)は、カナダの音楽賞「Polaris Music Prize」を受賞。
国際的にも高い評価を受け、Alvvaysの名前を世界に広げる大きな一歩となりました。
2. 音楽スタイルと魅力
彼らの音楽は「ドリームポップ」と呼ばれることが多いです。
リバーブの効いたギター、浮遊感あるシンセ、そして澄んだモリーの声が重なり合い、夢のような世界を描きます。
一方で、歌詞には日常や恋愛をテーマにしたユーモラスな視点もあります。
ただ美しいだけでなく、聴き手が「そうそう、わかる」と思えるリアルな言葉が散りばめられています。
例えば「Dreams Tonite」は、どこか懐かしい夏の夜を思い出させる曲。
聴きながら、自分の過去の記憶や風景がふっとよみがえるのではないでしょうか。
出典:KEXP