夜の街でイヤホンをつけると、どこか異国にワープしたような感覚になる。
鳴り響くビートはEDMの力強さを持ちながら、耳に残る旋律は中東の香りを漂わせる。
その音の源が、トルコ出身の音楽プロデューサー兼DJ、Serhat Durmusだ。
世界をまたにかけて広がる彼のサウンドは、まさに「オリエンタルエレクトロニック」と呼ぶにふさわしい。
1. どんなアーティストか
Serhat Durmus(セルハト・ドゥルムシュ)は1998年生まれ、トルコ出身。
2010年代後半から活動を本格化し、独自のサウンドで注目を集めた。
代表曲「Hislerim」はYouTubeで2億回以上再生され、TikTokでも世界的にバズを経験。
その後「La Câlin」「Rescue Me」などヒットを重ね、Spotifyでは月間リスナー数が数百万人にのぼる。
いわゆるEDMやトラップの枠に収まりきらず、伝統音楽の旋律を現代的に仕立てる点がユニーク。
「民族楽器を思わせる音」と「重低音のビート」の融合が、リスナーに異国感を届けている。
2. 世界への広がり
彼の音楽は最初、トルコや中東のリスナーに強く支持され、転機はSNSとストリーミングの拡散。
2018年ごろからYouTubeやSoundCloudで人気を積み上げ、2020年代にはTikTokのリール動画で急速に拡散。
特に「Hislerim」は数多くのクリエイターが使用し、国境を越えてファンを獲得した。
現在はヨーロッパやアジアでもフェスに出演し、Spotifyのグローバルチャートに顔を出すこともある。
「ネット発 → 世界発信」の成功例として、彼のキャリアは注目されている。