光り輝くトロフィーを高々と掲げ、パリの夜空に歓声が響いた。
その主役はパリ・サン=ジェルマンのウスマヌ・デンベレ。
2024-25シーズン、彼はキャリアの集大成ともいえる瞬間を迎えた
数字、タイトル、そして存在感。すべてが彼を頂点へと導いた。
1.デンベレがたどり着いた頂点
デンベレは今シーズン、国内外で数々のトロフィーを手にした。
PSGはリーグ・アンとカップ戦を制し、さらに悲願のチャンピオンズリーグでも優勝。
その中で彼は53試合に出場し、35ゴールを記録した。
ライバルも強力だった。
バルセロナの新星ラミネ・ヤマルは天才的なプレーで注目を集め、PSGのヴィティーニャも中盤で存在感を示した。
それでも、タイトルと決定力の両方を兼ね備えたデンベレが、投票で最終的に頂点に立った。
2.勝因となったプレースタイルと進化
デンベレは戦術的な変化を受け入れ、よりゴールに直結するポジションでプレーするようになった。
これが得点力とアシスト力を一段と引き上げる要因となった。
特にチャンピオンズリーグの大一番では圧倒的な存在感を発揮。
ゴールやアシストといった数字以上に、勝敗を左右するプレーが評価された。
「決定的な場面で結果を残せる選手」――それこそが今回の受賞につながったポイントだった。
3.スター不在が生んだ新たな役割
かつてのPSGはエンバペ、メッシ、ネイマールという世界的スターの輝きで注目を集めていた。
しかし、2023年から2024年にかけて3人は次々とクラブを去っていった。
エンバペは契約満了でレアル・マドリードへ。
メッシはインターマイアミへ移籍し、ネイマールもサウジアラビアを経てブラジルに復帰した。
スターが抜けたあと、チームは「誰か一人に頼るサッカー」から「全員で戦うサッカー」へと舵を切らざるを得なくなった。
その空白を埋めたのがデンベレだった。
攻撃の中心としてゴールもアシストも担い、クラブを無敗優勝や三冠に導いた。
かつてはスターに隠れていた彼が、今では堂々とチームの顔として君臨する姿に、多くのファンは新しい時代の幕開けを感じただろう。