「リジェクション・セラピー(断られるトレーニング)」の始め方

SNOW

2025-10-08


「頼みたいけれど、断られたらどうしよう」と、胸の奥で小さな不安がざわつく瞬間があります。

そんなとき、人は自然と一歩を踏み出すのをためらってしまいます。

でも、もし「断られること」を少しずつ受け入れられるようになったら、世界の見え方はきっと変わっていくでしょう。

ここでは、話題の「リジェクション・セラピー」について、誤解のないように、正しい方法や考え方をご紹介します。

リジェクション・セラピーとは

始めた人たち

リジェクション・セラピー(英:Rejection Therapy)は、意識的に「断られる経験」を積むことで、拒絶に対する恐怖や不安を減らすための自己訓練の方法です。

この考え方を広めたのは、カナダの起業家 ジェイソン・コムリー(Jason Comely) 氏。

その後、起業家 ジア・ジアン(Jia Jiang) 氏が100日間連続で「断られる挑戦」を行い、その体験を『Rejection Proof』という書籍にまとめたことで、世界中に知られるようになりました。

トレーニングの概要

心理学的に見ると、リジェクション・セラピーは「暴露療法(エクスポージャー療法)」の要素を持っています。

不安を感じる状況に段階的に慣れることで、恐怖心をコントロールしていく訓練です。

ただし、心身の状態が不安定なときは、専門家の助言を受けることが望ましいとされています。


リジェクション・セラピーの進め方

小さな「断られ」を設計する

最初から難しい挑戦をしてしまうと、心が折れてしまうことがあります。

最初は、少しだけ勇気が必要なお願いから始めてみましょう。

  • スーパーで「袋はいりません」と言う
  • カフェで「ミルクをもう少しもらえますか?」と頼む
  • 駅で知らない人に「この道を教えてください」と声をかける

こうした小さな挑戦を積み重ねることで、「断られても大丈夫」という感覚が育ちます。

意味のある「断り」に挑戦する

慣れてきたら、もう少し勇気のいる場面にも挑戦してみましょう。

  • 同僚にちょっとした手伝いを頼む
  • ランチに誘ってみる
  • 会議で質問をしてみる

断られたときの気持ちや、その後の自分の反応を観察しておくと、成長を実感しやすくなります。

振り返りと記録を残す

断られた体験を、日記のように記録してみましょう。

  • どんなお願いをしたのか
  • 相手の反応はどうだったか
  • そのとき自分がどう感じたか

記録を続けることで、自分の行動パターンや感情の変化が見えてきます。

これは次の挑戦に向けた大きなヒントになります。

継続して挑戦する

リジェクション・セラピーは継続することで効果が現れます。

世界的に有名な「100日チャレンジ」はその代表例です。

いきなり100日は難しくても、「30日間だけ続けてみる」でも十分効果があります。

続けること自体が、自信や行動力のトレーニングになります。


出典:TED