マンチェスター・ユナイテッド1998-99 – ファーガソンとベッカム・伝説のスカッド

SNOW

2025-11-15

マンチェスター・ユナイテッドの1998-99シーズン。

当時の監督アレックス・ファーガソンとスター選手デイヴィッド・ベッカムを中心に、その「伝説のスカッド」が成し遂げた偉業を振り返ります。

このシーズンは、プレミアリーグ、FAカップ、そしてチャンピオンズリーグという主要3大タイトルを同時制覇した、まさに“トレブル”の時期でした。

また、2025年現在から見てもなお色あせない、その戦術・人材構成・そして今に続く影響についても触れていきます。

背景と出発点

前年のユナイテッドは、1997-98シーズンにリーグ2位でフィニッシュし、わずかにタイトルを逃していました。

ファーガソン監督は再び頂点に立つため、守備と攻撃の両面でチームを再構築します。

特に、オランダ代表のヤープ・スタムをPSVから獲得し、ドワイト・ヨークをアストン・ヴィラから迎え入れるなど、堅実で即戦力の補強が行われました。

こうして、「伝説」と呼ばれるシーズンへの下地が整っていきました。


戦術とスカッド構成

当時のユナイテッドは、基本フォーメーションとして4-4-2を採用していました。

ヨークとアンディ・コールのツインストライカーは抜群のコンビネーションを発揮し、リーグ戦では二人で18点以上を挙げる活躍を見せました。

ベッカムは右サイドからのクロスやフリーキックで多くのチャンスを演出し、チームの創造性を担っていました。

守備面では、スタムを中心としたディフェンスラインが安定感をもたらし、ベテランと若手のバランスも絶妙でした。


主な数値データ

  • プレミアリーグ優勝:1位
  • FAカップ優勝:達成
  • UEFAチャンピオンズリーグ優勝:達成
  • シーズン中の敗戦数:わずか5回
  • イングランドのクラブとして史上初のトレブル達成

こうした圧倒的な実績を残しながらも、ユナイテッドは常に“劇的な勝利”を演じ続けたのが特徴です。


キーモーメント

特に印象的なのが、チャンピオンズリーグ決勝戦です。

相手は強豪バイエルン・ミュンヘン。

1点ビハインドのままロスタイムに突入した試合で、途中出場のシェリンガムとスールシャールが立て続けにゴールを決め、劇的な逆転優勝を果たしました。

また、アウェイ戦33試合無敗という驚異的な記録も、この時期に樹立されています。

シーズン後、ファーガソン監督はその功績を称えられ、ナイトの称号を授与されました。


出典:Manchester United