ソフトウェア開発の現場では、話しかけないという選択が成立しているように見える場面があります。
実装はできているし、指示も一応は理解している、という状態です。
ただ、その姿勢が長期的にどんな影響を持つのかは、あまり整理されていません。
この記事では「自分から話しかけない」ことのリスクを、言語化して可視化してみます。
Contents
なぜ「話しかけない」が成立してしまうのか
まず、なぜ話しかけなくても仕事が回ってしまうのかを整理します。
これは個人の性格だけでなく、開発環境そのものが関係しています。
リモートワークと非同期文化の影響
2024年以降、国内IT企業でもリモート併用率は50%前後で推移しています。
SlackやTeamsなどの非同期ツールが前提になると、発話のハードルが下がります。
結果として「聞かれない限り話さない」状態が自然に成立します。
チケット駆動開発の功罪
Jiraなどのチケット管理が成熟すると、作業は完結しやすくなります。
一方で、文脈共有が最小限になり、人を介さない進行が増えます。
これが沈黙を助長する下地になります。
話しかけないことによる短期的メリット
正直なところ、話しかけないことには短期的な利点もあります。
まずはその点を冷静に認めておきます。
- 集中時間を確保しやすいです。
- 余計な摩擦を避けられます。
- 誤解を生む雑談を減らせます。
- 感情労働を最小限にできます。
特に疲弊した現場では、これは合理的に見えます。
中長期で表面化するリスク
問題は中長期、ここからが本題になります。
評価が「見えない人」になるリスク
Stack Overflowの開発者調査では、昇進要因の上位に「コミュニケーション能力」が入っています。
成果物だけでは評価が飽和しやすいのが現実です。
話しかけない人は、貢献が見えにくくなります。
仕様理解の前提が固定化されるリスク
質問しないまま進めると、自分の理解が唯一の前提になります。
設計意図の背景に気づけないまま実装が進みます。
後工程で修正コストが跳ね上がりやすいです。
トラブル時に孤立しやすいリスク
不具合発生時、普段の関係性が露呈します。
日常的なやり取りが少ないと、相談の初動が遅れます。
これは心理的にも実務的にも重たいです。
出典:雑学宅急便。