真の強さを手にしたパリサンジェルマン2024-25について語る

2024-25シーズンのパリ・サンジェルマン(PSG)は、過去の「スター集団」から脱却し、組織としての完成度を極めたクラブへと変貌を遂げた。

メッシ、ネイマール、ムバッペといった個の輝きから、チームとしての強さに軸足を移した今季。

タイトル獲得だけでは語れない、「真の強さ」を手にした証が随所に見られる。

この記事では、PSGの戦術的成熟、若手台頭、そして欧州の舞台での姿をもとにその変化を考察する。


1.組織化された戦術とルイス・エンリケの手腕

・ボール保持と切り替えのバランスが格段に向上
・ポゼッション重視からの脱却と縦への意識の共存
・スペースの使い方とプレッシング強度が試合を支配する

ルイス・エンリケ監督の手腕が大きく作用した今季、4-3-3や3-4-3といった柔軟な布陣により、対戦相手に応じた最適解を出し続けた。

個人技に依存せず、戦術的役割を全員が遂行する「組織のPSG」が確立されたのだ。守備でもハイプレスとリトリートを的確に使い分け、90分間を通して安定感を見せた。


2.新時代を象徴する若手の台頭

・ウォーレン・ザイール=エメリの中盤支配力
・ブラッドリー・バルコラの突破力と得点力
・ルーカス・ベラウドの守備対応と読みの良さ

ムバッペの退団が決定的になる中、次世代を担う選手たちが一気に開花した。

とくにザイール=エメリは、17歳とは思えぬ落ち着きとフィジカルで中盤を支配。

バルコラは局面を変えるドリブルとシュートで存在感を示し、ベラウドは守備ラインを支える柱へと成長した。

これらの若手がチームの骨格となった点が、これまでのPSGとの決定的な違いである。

3.欧州での真価とCLでの戦い方の変化

・グループステージでの安定した成績
・ノックアウトラウンドでの冷静なゲーム運び
・「全員で勝つ」意識が内容にも結果にも反映された

従来のPSGは、欧州の舞台で緊張や感情の揺らぎによる崩壊が課題だった。

しかし今季は、チーム全体が試合の流れを読み、冷静に対処する姿が目立った。

とくに準々決勝・準決勝では、逆境にあっても慌てず、自分たちのスタイルを押し通した。

これはメンタリティの成熟を示している。


結論

2024-25シーズンのパリ・サンジェルマンは、「強いチーム」としての本質をようやく手にした。

スーパースター依存からの脱却、戦術的完成度の高さ、若手の台頭、そして欧州での実力行使。

これらの要素が複合的に絡み合い、ただの「金満クラブ」ではなく「勝者の文化」を備えた存在へと進化した。

真の強さとは、個ではなく組織、技術だけでなく精神。その意味を、今季のPSGは結果と内容で証明したのだ。

パリサンジェルマン(Wiki)


SNOWさんが思ったこと

エンバペがいなかったらUCL優勝できると、L.エンリケ監督は以前からおっしゃっていたとか。

実際その通りになって草、じゃないけど、個の力エンバペよりチームで活きるクヴァラツェリアの方がすごいことが証明された。

さらにエンバペはレアルでの活躍を見ても、ロナウドやメッシのような圧倒的な個の力ではないような気もしています。

今季のパリサンジェルマン強かったというより、エンバペがいたけど勝てなかった、いなくなったら勝てたというのばかり考えてしまいます。

そんな不思議な感じの、主役はチームの外にいる状態のUCL決勝でした。

これでバロンドールがエンバペだったらたぶん、FIFA/UEFAさんやりますねーとなる。笑

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