人間関係に疲れる原因のひとつは、相手の気持ちや態度を過剰に「考えてしまう」ことです。
とくに職場やサークル、親族との関係など、避けられない相手ほど厄介に感じがちです。
本記事では、そんな“めんどくさい”人間関係をいかに「考えずに」乗り切るかを考察します。
考えないことでラクになれる心理的メカニズムと、実践的なコツをご紹介します。
「放っておく」という戦略の有効性
1.1 なぜ「考えすぎる」と疲れるのか
人は情報の空白を埋めようとする心理(ギャップフィリング)があります。
「なんであんな態度だったのか」「自分のせいかも」と考えると、自己肯定感を蝕みます。
これは脳のエネルギー消費にもつながり、思考疲労の原因になります。
1.2 無関心ではなく「選択的スルー」
「考えない」は冷淡ではなく、自分を守るための認知のスイッチオフです。
無理にポジティブ解釈をするよりも、最初から解釈しない方が脳と心の負荷は軽いのです。
「放っておく」を習慣化する技術
2.1 反応を減らす
LINEやSlackの返事を即時にしない、リアクションをしすぎないなど、
“相手の気分に合わせよう”とする習慣を見直すことで、自動的に距離ができます。
自分の気分について考えたら誰でもわかると思いますが、相手の気分なんてわかっているようでわからないものです。
しかも天気みたいに、日によって体調によって、コロコロ変わるものだと思います。
なのでそういうものと受け入れて、基本まともに相手をしないことを心がけると良いと思います。
2.2 書いて捨てる
モヤモヤしたらメモ帳に書き出して、後から読まずに捨てる。
これにより「内面の声を吐き出す、客観視、忘却」という3ステップが自動化されます。
2.3 「自分の領域」に戻る
相手の意図を考えたくなったら、「いま自分は何をしたいのか」に戻るようにします。
相手ではなく、自分の行動や感情にフォーカスすることで、雑音はかなり減ると思います。
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「めんどくさい人間関係」との新しい付き合い方
3.1 一定の距離で観察する
相手を「自分とは全く違う人」と見るだけにして、意味づけや評価は不要です。
観察者として「また始まったな」くらいの態度でいれば、少なくとも巻き込まれずには済みます。
相手を理解しようとかお互い歩み寄ろう何て思い始めると、それは相手の思うツボです。
3.2 「去る者追わず、来る者には柔軟に対応」
不安が湧いたら「考えても変わらない」あるいは「人は親でも変えることは難しい」ことを思い出しましょう。
どうしても関わらないといけない人がいて、いい人だったら普通に人付き合いをして、めんどくさい人だったら放っておく。
そのシンプルな2つのルールですが、後者を忘れがちになるので、常に性善説の時代でもないので、気を付けたいところです。
3.3 考えなくて済む場所を増やす
趣味や運動、自然に触れる時間など、“思考停止できる時間”を意識的に作ります。
めんどくさい人のことを考える暇すらない環境は、最強の対人ストレス対策です。