夕暮れの両国国技館に、ざわめきが広がります。
館内を照らす光に、力士たちの姿が浮かび上がります。
夏巡業を終えた秋場所は、誰が主役になるのか。
初日から波乱の気配が漂う十五日間が始まろうとしています。
1．優勝候補ランキングトップ10
最新の成績や稽古の充実度を踏まえて、注目力士を整理しました。
勢いや経験、番付の位置も考慮した総合評価です。
大の里（横綱）
直近2場所で連覇を果たした新横綱。
名古屋では優勝を逃したものの、稽古の充実ぶりは変わらず、本命視されています。
豊昇龍（横綱）
初場所と春場所を制した横綱。
スピード感ある攻めは健在で、ケガ明けの状態が焦点です。
琴勝峰（前頭筆頭）
名古屋で13勝2敗の幕尻優勝。
上位総当たりとなる今場所で真価を試されます。
安青錦（小結）
前頭筆頭で11勝、技能賞を獲得し三役昇進。
突き押しの速さと冷静さが武器で、初優勝の可能性も。
草野（前頭6枚目）
名古屋で11勝、敢闘賞を受賞。
一気の突き押しが魅力で、上位挑戦に期待。
玉鷲（前頭筆頭）
40歳で11勝、殊勲賞を獲得した大ベテラン。
経験値と気迫で今場所も存在感を示します。
高安（三役復帰）
名古屋で10勝を挙げた粘り強いベテラン。
長丁場に強く、上位戦での番狂わせに注目。
伯桜鵬（前頭2枚目）
体格と若さを兼ね備える注目株。
安定感を増せば一気に上位進出も。
藤ノ川（前頭9枚目）
新入幕で10勝、敢闘賞を獲得。
思い切りの良い押し相撲で波乱を起こす可能性大。
一山本（前頭5枚目）
低い姿勢からの押しが持ち味。
序盤で連勝できれば一気に勢いに乗れます。
2．秋場所の展開予想
横綱二人体制ながら、大の里と豊昇龍がともに盤石ではないのが今回の秋場所。
大本命はいるものの、勢いある新鋭が食い込めるかどうかが最大の焦点です。
名古屋で躍進した琴勝峰や草野、藤ノ川が再び存在感を出せるのか。
安青錦も昇進直後の勢いそのままに挑戦権を握ります。
一方で、玉鷲や高安といったベテランは経験を武器に立ちはだかります。
若手の勢いを止めるか、それとも流れを許すか。
初日から番狂わせがあっても不思議ではなく、まさに混戦模様の十五日間です。