後半 – 攻勢への転換と逆転劇
高い位置からのプレス
後半に入ると、日本は明らかに前線からのプレス強度を上げました。
52分の南野拓実のゴールは、まさにこのプレッシングから相手のミスを誘って生まれた得点でした。
続く62分には、右サイドからの鋭いクロスを中村敬斗が合わせて同点。
そして71分には伊東選手のコーナーキックから、上田綺世が逆転ゴールを決め、日本の勢いは止まりませんでした。
守備の安定と集中
逆転後も日本は守備のバランスを保ちながら、攻撃的な姿勢を崩しませんでした。
ブラジルの反撃に対しても、ディフェンスラインとGKが冷静に対応、鈴木彩艶選手からのフィードも見事でした。
選手交代によって運動量を維持し、最後まで集中力を切らさず戦い抜きました。
ブラジル側の崩壊
一方でブラジルは、後半になると日本の勢いに押されて中盤のコントロールを失いました。
パスミスやラインの乱れが増え、守備が後手に回る場面が目立ちました。
メンタル面でも明らかに焦っている様子が見られ、日本の逆転を許す結果となりました。
出典:日テレスポーツ【公式】
疑問・質問
Q. なぜ前半は攻めなかったの?
無理に前半から前がかりになると、ブラジルのカウンターに対応できなくなるリスクがありました。
まずは守備の形を整え、相手を観察する意図があったと考えられます。
Q. ハーフタイムでの監督の指示はどの程度影響した?
非常に大きかったと思われます。
選手たちのコメントでも、後半からのプレッシングとウィングバックの活用が明確に変わったことが語られています。
Q. この戦術は今後も使える?
相手によっては十分に有効ですが、強豪相手に通用するかは今後の課題です。
ただし、「前半は耐え、後半に仕掛ける」という日本の戦い方は今後の一つの型になるかもしれません。
Q. データ的にどんな記録?
日本は後半だけで3得点を奪い、通算成績を1勝2分け11敗としました。
ワールドカップ優勝国相手の勝利としては、ドイツ、スペイン、ウルグアイに続く4か国目です。
過信は禁物!
今回のブラジル代表は、ネイマール選手を含めた主力級を数名ケガあるいは温存で欠いていました。
また日本で行われた試合で、時差もありコンディションも万全ではなかったと報じられています。
また、国際親善試合という性質上、公式大会に比べて強度が低い点についても、考慮する必要があります。
この勝利を過信せず、本大会で同じような結果を出せるかが真の試金石となるでしょう。
格上に「チャレンジ」する気持ち
日本代表がスペインやドイツに勝ったカタールワールドカップ2022の直前、日本代表は不振が続いていました。
今回のキリンチャレンジカップ2025も、ブラジル代表の直前3試合で振るわず、おそらくブラジル代表としても「勝てるだろう」と思って試合に挑んだはずです。
その油断が隙を生み、心理的にもマイナスに作用して、敗戦につながる、さらに怖いのは「そう考えているとそうなる」とわかっていたとしても、そうなってしまいがちというところだと思います。
僕もeFootballで何試合かわからないぐらい真剣勝負をこなしていますが、それこそ何十回、何百回と「油断して格下ぽい相手に取りこぼした」経験をしてきました。
ワールドカップ本番で「油断しない方法」というのは、非常にシンプルな話ですが、好成績を上げるためのマスト条件なのかなと思います。
いわゆる下剋上の気持ち、格上にチャレンジする気持ちで挑むことができれば、普段見えないものが見え、咄嗟のものすごいプレーにつながり、通常よりも力が発揮できるということは、往々にしてあり得ることです。
出典:闘莉王TV
まとめ
前半は守備的な構えで耐え、後半に攻撃へとシフトした日本代表。
戦術修正と選手の集中力、そして「諦めない姿勢」が生んだ逆転劇でした。
親善試合という枠を超えて、この勝利はチームに新たな自信と可能性を与えたといえます。
今後の代表戦で、この経験がどのように生かされるかに注目です。
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引用・参照リンク
- 日本サッカー協会公式サイト(JFA.jp)
- Jリーグ公式サイト(J.LEAGUE.jp)
- Reuters「Japan fight back earn first ever win over Brazil 2025」
- ESPN サッカーレポート
- ABC News Sports「Japan beats Brazil in international friendly」