ブラウザだけで動く「シンプルなTODOタスク管理アプリ」を作成しました。
特徴は、ローカルストレージではなく IndexedDB を使ってデータを保存できる点です。
IndexDBは、普通にあるものなのに初めて知ったということで、実装までに苦労したことや工夫した部分を中心にお話しします。
実際に動くアプリの仕組みや、WordPress環境での工夫も含めてまとめました。
Contents
なぜIndexedDBか
localStorageでは足りない理由
localStorageはシンプルですが、容量が数MB程度と限られており、文字列しか保存できず、タスクが増えたり、より多様な情報を扱いたくなった場合には不便です。
一方でIndexedDBは、オブジェクトをそのまま保存でき、容量も比較的大きく、構造化データを扱うのに向いています。
IndexedDBの特徴と対応ブラウザ
IndexedDBは非同期で動作し、トランザクションを使って安全にデータを扱うことができ、主要ブラウザ(Chrome、Firefox、Safari、Edgeなど)に対応しており、今後も安定して利用できる仕組みです。
また、最近では「永続化ストレージ(Persistent Storage)」にも対応し、ブラウザが自動でデータを削除しにくくする工夫も可能になっています。
設計・実装の流れと苦労した点
初期構成と基本操作
HTML+CSSの設計
最初にフォーム(タイトル、完了予定日、登録ボタン)と一覧テーブルを用意しました。
WordPressでの利用を想定し、IDの重複を避けるために wpidb- という接頭辞を付けて管理しました。
デザインはシンプルさを優先し、CSS変数で色やテーマを統一しました。
IndexedDBラッパの設計
IndexedDBはネイティブAPIが少し複雑なため、Promiseで扱いやすいラッパ関数を自作しました。openDB、addTask、updateTask、deleteTask、getAllTasks のような構成にし、画面処理とDB処理を分離しています。
苦労したのは、onupgradeneeded の設計とトランザクションの扱い、バージョンアップ時のスキーマ変更や、処理タイミングによるエラーを避けるための工夫が必要でした。
並び替えと表示の工夫
並び替えのルール
タスクの並び順は「進行中 → 未着手 → 完了」の順にし、期日とタイトルでもソートしています。
このため、タスク一覧が自然な順序で並ぶようになっています。
日本語タイトルのソートでは localeCompare を使いましたが、同じ期日のときに順序が安定しない問題があり、細かい条件分岐を入れて調整しました。
完成したTODOアプリ
| タイトル | 完了予定日 | ステータス | 操作 |
|---|
WordPress埋め込みとキャッシュの壁
プレビューで動かない問題
WordPressのプレビュー環境ではスクリプトが動作せず、登録ボタンを押しても反応しない状態がありました。
原因は、最適化プラグインがインラインスクリプトを削除・圧縮していたことです。
対策として、スクリプトを外部ファイル化し、次のような工夫をしました。
<script src="..."></script>形式に変更<!--nooptimize-->タグで最適化を無効化- クエリパラメータ(例:
?ver=20251016-2)を付けてキャッシュを更新
この対応で、更新が反映されない問題も解消されました。
構文エラー “Unexpected token ‘)’” の原因
IndexedDB復元処理に ?? や includes を使っていたため、一部の環境で構文エラーが発生しました。
これを三項演算子や従来のfunction表記に書き換え、互換性を確保しました。
実用性を高める工夫
- JSON形式でのバックアップと復元を実装
- 「未着手」「進行中」「完了」のフィルタボタンを追加
- 期限超過タスクの自動赤色表示
- CSSクラス設計を整理し、テーマ変更や拡張がしやすい構造に変更
今後は、通知機能やPWA化などの拡張も検討しています。
あるある・疑問・質問
Q. IndexedDBのデータは消えることがありますか?
通常の利用では削除されませんが、ストレージ不足やブラウザのキャッシュ削除時に消える可能性があります。
Persistent Storage設定を利用することで、より安全に保持できます。
Q. どのブラウザでも動きますか?
主要ブラウザでは動作しますが、古いバージョンやInternet Explorerでは非対応です。
互換性を重視する場合はlocalStorageを併用する方法もあります。
Q. 他のデータベースとの違いは?
FirebaseやSQLiteのような外部DBは共有や同期に強みがあります。
一方でIndexedDBはローカル専用で、オフラインでも動作する点が大きな利点です。
ローカルDBだけで十分か?
ローカルDBで完結する仕組みは軽量で使いやすい反面、いくつかの課題もあります。
- 複数デバイス間の同期ができない
- バックアップや暗号化などの保護は自前で必要
- ブラウザの設定によっては削除されることもある
個人利用や簡易管理には最適ですが、チーム運用や長期保存を考える場合は、サーバー側との同期を組み合わせるのが理想です。
出典:ピーターのりお
まとめ
前から作ってみたかった、ブラウザのみで動作する軽量タスク管理アプリを作成しました。
実装ではキャッシュや最適化の壁、構文エラーなど多くの課題に直面しましたが、一つずつ解決していく過程で多くの学びがありました。
IndexedDBを使うことで、リロードしてもデータが残る快適なタスク管理が可能になりました。
こういうのも1時間かからずにできる時代が猛スピードで訪れていますが、まさにすさまじい勢いですよね。
参考リンク