進捗を確認し、計画を守る「管理」。
未来を示し、人を動かす「リーダーシップ」。
どちらもマネジメントに欠かせない要素ですが、役割もアプローチも大きく異なります。
ここからは、この二つの違いを整理しながら、実際の現場でどう生かせるかを考えてみましょう。
1.管理とは「安定をつくる」こと
管理とは、計画を立て、進捗を把握し、リスクを抑える役割です。
プロジェクトでいうとガントチャートをにらみながら、期日やリソースを調整していく姿が浮かびます。
数字で見ると、マッキンゼーの調査では「成功したプロジェクトの70%以上は計画管理が明確にされていた」と言われています。
つまり管理は成果の土台、抜け落ちれば全体が崩れることもあります。
ただし、管理だけでは人は動きません。
「やらされ感」だけが残ると、会議室の空気は冷たくなります。
ここで次に必要なのがリーダーシップです。
2.リーダーシップとは「動機づけを生む」こと
リーダーシップは、未来を示し、人を動かす力。
ゴールの意味を伝え、メンバーが自発的に「やってみよう」と思える空気を作ります。
たとえば、歴史的に見てもアップルのスティーブ・ジョブズがそうでした。
彼は詳細な進捗管理ではなく、ビジョンで人を引き込んだのです。
数字を操るマネジメントとは違い、心に火をつける役割だと言えます。
最近の調査でも、社員のモチベーションが高い組織は、生産性が最大で20%上昇する傾向があると報告されています。
管理が「安定」なら、リーダーシップは「推進力」、両方が揃ってこそ、組織は走ることができます。
出典:学識サロン