多様化するアイドル戦国時代にあって、独自の「カワイイ」を武器に存在感を放つグループがFRUITS ZIPPERです。
彼女たちは単なるビジュアル要素にとどまらず、歌唱力やパフォーマンス、世界観の構築においても着実な成果を挙げています。
KAWAII LAB.という新興レーベルからの登場でありながら、その活動はすでに国際的な注目を集めています。
今回は、そんなFRUITS ZIPPERの実力を、データと視点を交えてひも解いてみましょう。
1.デビューからの成長曲線と注目度の推移
FRUITS ZIPPERは2022年4月に正式デビューし、デビュー曲「わたしの一番かわいいところ」がTikTokを中心にバイラルヒット。
同曲の関連動画は2023年初頭の時点で1億回以上再生され、SNSでの拡散を通じて多くの若年層ファンを獲得しました。
その後の活動では、国内での定期公演だけでなく、海外イベント(例えばタイや台湾のポップカルチャーイベント)にも積極的に参加。
さらに、ビルボードジャパンの「TikTok Weekly Top 20」で複数回にわたり上位にランクインした実績もあり、バズ頼りで終わらない持続的な人気を証明しています。
数値的な人気拡大を背景にしつつ、次章ではなぜ彼女たちが”正統派”として評価されているのかを探ります。
2.KAWAIIの本質と“正統派”アイドル像の再定義
「正統派」と言えば、清楚で真面目、王道的な楽曲と制服風衣装を想像するかもしれません。
しかしFRUITS ZIPPERの提示する“新しい正統派”は、かわいさを武器にしながらも、サブカル・原宿系の要素を融合させた独自進化型です。
その特徴はまず楽曲に現れています。どの曲も音数が多く展開が激しく、ダンスパフォーマンスにはアイドルファンだけでなく、J-POPやアニソン好きからも評価されるエッジ感があります。
また、各メンバーは演技・モデル・配信活動など複数分野での経験を持っており、MC力や発信力も高い水準にあります。
これにより、ライブMCやバラエティ出演でもブレず、”自分たちの言葉で語るアイドル”としての信頼を獲得しています。
つまり「KAWAII」の表層的な部分だけでなく、自分たちの活動を意味づけ、時代性に合ったアップデートを加えていく姿勢こそ、FRUITS ZIPPERの“正統派の実力”の核心なのです。