大学の情報系に進まなかった人でも、あとからソフトウェア開発の道に進むことは可能です。
実際、普通科出身で未経験からスタートしたエンジニアは少なくありません。
とはいえ、何から手を付けるか、どこまで学べばよいか、全体像が見えにくいのも事実です。
この記事では、高校まで普通科だった人が、実務レベルの開発スキルを身につけるまでの現実的なロードマップを解説します。
1.基礎教養としてのITリテラシーの習得
高校まで普通科だった場合、まずは「専門用語を正しく理解する力」からのスタートになります。
これは、大学での文系教養と同じ感覚で取り組んでよい部分です。
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ITパスポートや基本情報技術者試験の参考書に触れる
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コンピュータの五大装置やOSの役割をざっくり把握する
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「そもそもプログラムとは何か?」を言語化できるようにする
特に重要なのは、プログラミング言語を学ぶ前に、「なぜそう動くのか」を理解する習慣を身につけることです。
たとえば、なぜJavaScriptで書いたコードはブラウザで動くのか、Pythonはどんな分野に向いているのか、という視点が成長を加速させます。
2.プログラミングスキルの段階的習得と実践
次のステップは、手を動かしてコードを書くことです。最初は遊びでも構いません。
多くの普通科出身者が使っているルートは次の通りです。
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ProgateやPaizaラーニングなどの入門教材でWeb系言語を学習(HTML/CSS → JavaScript → PythonまたはJava)
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GitHubアカウントを作成し、自分のコードをアップロードして管理する練習
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小さな目標(計算機、ToDoアプリ、じゃんけんゲーム)を作ってみる
ここでは「完成させる経験」が大事です。未完成のまま放置せず、簡単でも動くものを作り上げることが、確かな実力になります。
また、YouTubeやQiitaを活用して、実際のプロの考え方に触れることも効果的です。
3.開発の現場を想定した知識の統合とポートフォリオ作成
最後のステージは、「一人でゼロから小さなWebサービスを作ること」です。
具体的には、次の要素を含んだポートフォリオの作成を目指します。
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フロントエンド(HTMLとCSS、JavaScript、Reactなど)
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バックエンド(Python+Flask または Java+Spring Boot)
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データベース(MySQL、PostgreSQLなど)との接続
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GitHubでのコード管理、DockerやCICDの簡単な理解
これらを組み合わせ、たとえば「献血情報の登録と履歴管理」「無料で使える屋内スペースの検索アプリ」といった社会性のあるテーマを形にします。
この段階で初めて「ソフトウェア開発ができる」と名乗れる状態になります。
自分で考えて設計・実装・動作確認・リリースまで行う経験は、何よりも強力な証明になります。
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まとめ
普通科からでもソフトウェア開発の道に進むことは十分に可能です。
むしろ論理的な発想力とコミュニケーションスキルが求められる今の現場では、文系的な素養が活きる場面も多くあります。
焦らずに一歩ずつ段階を踏み、動くものを作り、徐々に「自分にしかできない開発スタイル」を築いていく。
それが、普通科出身エンジニアの強みになるはずです。
SNOWさんが思うこと
大学からソフトウェア開発を学び始めるのは、平均的なことだと思います。
小学生もスクラッチなどでプログラミングを学び始める時代に大学からというのは、英語の仕事をするのに大学から学び始めるようなもので、巻き返すのもそれなりに大変だと思います。
それでロードマップという形にするとどうなるのかという視点で、記事を作ってもらってみました。
ただ一言にデータベースといっても、その仕組みから理論から本なん十冊分みたいな知識や経験があればあった方が強いのは間違いないです。
本当に一流を目指そうと思ったら、何でもそうですが、日々の努力あるのみだと思います。