ランニングを始めてすぐに疲れてしまう人の多くが、姿勢を意識していないという共通点を持っています。
フォームの崩れは体への負担を増やし、継続的な走りを難しくさせます。
近年の研究では、ほんのわずかな重心のブレがパフォーマンスに大きく影響することが示されています。
この記事では、最新の知見を踏まえながら「疲れにくいランニングフォームのコツ」を丁寧に解説していきます。
1.ランニング姿勢とパフォーマンスの関係
ランニング中の姿勢は、運動効率と直結しています。
2022年に発表された東京大学の運動生理学研究では、上半身の傾き角度が3度以内に収まっているグループの方が、心拍数や酸素摂取量が低く、長距離走のタイムも平均して6%向上したという結果が報告されています。
また、ケガの予防という観点でも「姿勢の安定性」は重要です。特に骨盤の上下動が大きくなると、着地時の衝撃が増加し、膝関節や足首への負担が増えることが分かっています。
こうしたデータは、「疲れる前に崩れる」のではなく、「崩れるから疲れる」ことを示唆しています。
つまり、姿勢を正しく保つことが結果として疲労軽減やパフォーマンス向上につながるということです。
出典:森拓郎
2.意識したいランニング中の姿勢ポイント
正しいフォームを維持するには、具体的なチェックポイントを持つことが有効です。
- 目線は10〜15メートル先を見る(うつむかない)
- 肩の力を抜いて、自然に腕を振る
- 腰の位置を高く意識し、骨盤は軽く前傾させる
- 足の着地は体の真下を意識する(前すぎるとブレーキに)
- 体幹を軽く引き上げるような感覚を保つ
この中で特に重要なのが「骨盤の位置」、猫背気味のフォームでは骨盤が後傾し、脚を引き上げる動作が制限されます。
一方、過度に反り腰になると腰痛を引き起こすリスクが高まります。
正しい骨盤の傾きは、腹横筋や腸腰筋といったインナーマッスルの活性化によってサポートされます。
そのため、ランニングフォームだけでなく、日常の立ち姿勢から意識を向けることが改善の第一歩となります。
3.実践できるトレーニングと習慣化のコツ
フォームを安定させるには、ランニング以外のトレーニングや習慣の見直しも欠かせません。
- 片脚バランス(体幹と股関節の連動性強化)
- ヒップリフト(骨盤周辺の安定性を高める)
- 壁に背をつけた姿勢チェック(正しい姿勢感覚を身につける)
こうしたエクササイズをラン前後に取り入れることで、身体が「正しい位置」を自然に思い出すようになります。
また、スマートウォッチやフォーム解析アプリを活用して、自分の走りを「見える化」するのも効果的です。
2024年現在では、骨盤の動きや上下動を計測できるデバイスも一般化しており、数値に基づいたフィードバックが可能になっています。
さらに、1日1回「立って深呼吸をしながら姿勢を確認する」だけでも、姿勢保持力は向上します。
日常の延長線上にランニングがあると考えることが、長く走り続ける秘訣です。
まとめ
ランニング中の姿勢を意識することは、疲労の軽減とパフォーマンスの向上に直結します。
特に骨盤の位置や体幹の安定は、見た目以上に走りに大きな影響を与えます。
最新の研究データをもとに、自分のフォームを少しずつ改善していくことで、誰でもより楽に、より長く走れるようになるはずです。
まずは「姿勢を意識する」ことから始めてみましょう。
SNOWさんが思うこと
上半身の傾斜が3度、3度なのか?と思ってしまったけど、後傾して走る人もいることを考えたら3度がちょうど良いのかもしれない。
僕はもっと前傾して傾いた勢いで走るものと思っていたので、3度だけ傾ける感じをこれを機に覚えていこうかなと思いました。
あと説明の3番にありますが、体幹トレーニングを積んで左右のバランスも良く姿勢も良くするのが、長時間余裕をもって走るためにはマストですよね。
走る前にも後にも体幹トレーニングを入れるのってけっこう大変なので、その辺は気合でなんとかするしかないですかね。
あと靴とかも大事かもしれない、その辺もまたこんど調べたりAIに聞いたりしてみたいと思います!