話題の生成AI技術『RAG』とChatGPTで使いこなす最新テクニック


最近よく耳にする「RAG」って、実はかなり実用的な技術なんです。

でも名前だけが先行していて、具体的にどう使えばいいのかピンとこない人も多いかもしれません。

じつはChatGPTの使い方次第で、RAGっぽいことは十分に可能です。

この記事では、RAGの基本と応用、そしてChatGPTとの組み合わせについて、やさしく解説します。

1.RAGとは?AIの限界を補う新しい仕組みがわかる

RAGは「Retrieval-Augmented Generation」の略、簡単に言えば、「検索してから答える」タイプのAIの構造です。

ChatGPTのような生成AIは、訓練された情報で文章を作っていますが、必ずしも最新情報を含んでいるとは限りません。

そこで登場するのがRAGです。

RAGでは、大きな知識ベースや検索エンジンを使って、外部情報を取りに行って、その上で検索結果をふまえて自然な文章を生成します。

たとえば2024年頃から、「RAGは幻覚(hallucination)対策になる」として注目されました。

検索ベースの情報を根拠にして答えるので、出力の信頼性がグッと上がるというわけです。

今では企業の社内文書検索、FAQ自動応答、法律文書の要約などにも導入されています。


出典:生成AIをより賢く:エンジニアのためのRAG入門


2.ChatGPTでもできる?RAGっぽい使い方を理解する

実は、ChatGPT単体でもRAGに近い使い方が可能です。

方法はシンプルで、「検索」と「生成」のステップを分けて行うだけです。

たとえば以下のような手順です。

  • まずWeb検索で、信頼できる情報を明示的に調べる
  • その検索結果をChatGPTに与え、記事や要約を依頼する
  • 必要に応じて、情報源も一緒に貼り付ける

このように、ユーザーが「検索部分」を担当し、ChatGPTが「生成部分」を担えば、立派な手動RAGです。

生成精度や事実性を高めるうえでとても効果があります。

ChatGPTのWeb検索機能を使えば、よりRAG的な使い方に近づけることもできます。

ちなみに、最近は「Agentic RAG」や「Dynamic RAG」といった派生概念も登場してきました。

これらはAI自身が判断して検索戦略を動的に切り替えたり、マルチステップで複数回検索したりする高度な応用です。